今回は、全国の自炊料理経験のある300人の女性を対象にした自炊料理の負担に関するアンケート調査を行いました。
- 1 アンケート内容
- 1.1 Q1:料理をすることに対してどの程度の負担を感じますか?
- 1.2 Q2:料理をしたくない理由として最も大きいものは何ですか?
- 1.3 Q3:料理をする際、特にストレスを感じる具体的な瞬間はどのときですか?
- 1.4 Q4:家族からの料理に対する評価や期待にどのような感情を抱いていますか?
- 1.5 Q5:料理をしなくて済む日はどのように過ごしますか?
- 1.6 Q6:料理に対するモチベーションを高めるために必要だと思うものは何ですか?
- 1.7 Q7:もし家事負担を軽減できるサービスがあれば、どのようなものに興味がありますか?
- 1.8 Q8:料理をしない日に代わりにどのような食事対策をしていますか?
- 1.9 Q9:料理に対する興味や情熱が低下した原因は何だと思いますか?
- 2 アンケート結果のまとめ
- 3 調査概要
アンケート内容
- 料理に対する負担感が「やや重い」と感じる人が半数以上を占め、多くの人が日常の料理を時間や労力の面で大きな負担に。
- 料理を避ける主な理由が、体力的・精神的な疲労感や準備の手間。
- 7割の人が「メニューを考える時」と「食後の片付けをする時」が料理において特にストレスを感じる瞬間。
- 家族が一緒に料理の価値を認め、感謝を表すこと、または料理の負担を共に分かち合うことが重要。
- 料理をしない日に得られる時間が趣味や自己ケアに使われることは、精神的な健康にとっても大切なこと
- 料理のモチベーションを高めるためには、「家族からの助けや協力」が重要
- 料理にかかる時間を完全に省き、すぐに食事を楽しめる「完成品の宅配弁当」に興味がある人が約4割以上。
- 料理をしない日には、多くの人が「簡単なインスタント食品や冷凍食品を利用する」が定番。
- 料理に対する興味や情熱が低下している主な理由は「毎日の繰り返しに飽きた」
- 「料理中に音楽を聴く」に次いで、「新しい道具・機器を使う」ことが効率良く楽しい料理体験に繋がる。
Q1:料理をすることに対してどの程度の負担を感じますか?
内容 | 回答数 |
やや重い | 168人 |
あまり重くない | 82人 |
非常に重い | 45人 |
全く重くない | 5人 |
料理に対する負担感が「やや重い」と感じる人が半数以上を占め、多くの人が日常の料理を時間や労力の面で大きな負担としています。
これは、特に多忙な家庭やフルタイムで働く人々に顕著で、料理の効率化や時間の短縮が強く求められている状況です。
健康的で手軽に調理できる食品の開発や、料理支援のツールとサービスの提供が役立つ解決策となりえます。また、料理を楽しく感じられるような環境や動機づけを提供することも大切です。
Q2:料理をしたくない理由として最も大きいものは何ですか?
内容 | 回答数 |
疲れている | 108人 |
食材の準備が面倒 | 75人 |
料理が苦手 | 57人 |
時間がない | 36人 |
家族の食べ物の好みが異なる | 24人 |
「疲れている」と答えた人が最も多く、その次に「食材の準備が面倒」という回答が多いことから、料理を避ける主な理由が、体力的・精神的な疲労感や準備の手間にあることが明らかです。これは日々の忙しさやストレスが、料理に対する意欲を低下させていることを示しています。
また、「料理が苦手」や「時間がない」という声も少なくないため、料理の技術や効率的な時間の使い方が課題であることが分かります。
「家族の食べ物の好みが異なる」という点も、料理へのモチベーションを減少させる一因となっています。これらの課題を解決するには、時間と労力を節約する調理法やツールの導入、簡単で美味しいレシピの提供、家族の好みを考慮した食事計画の支援などが効果的です。
Q3:料理をする際、特にストレスを感じる具体的な瞬間はどのときですか?
内容 | 回答数 |
メニューを考える時 | 116人 |
食後の片付けをするとき | 112人 |
料理をしている最中 | 47人 |
食材の買い物をするとき | 25人 |
「メニューを考える時」と「食後の片付けをする時」が料理において特にストレスを感じる瞬間として多くの人に挙げられています。これは、料理の計画段階と後片付けが一つの大きな負担になっていることを示しています。
メニュー決定の際のストレスは、日々の食事の多様性や栄養バランスの考慮が難しいためかもしれません。また、食後の片付けのストレスは、料理の疲れが残る中での追加の清掃作業が負担となっていることが原因です。
料理中に感じるストレスは、技術的な不安や時間に対するプレッシャーが主な要因であり、食材の買い物に対するストレスは、計画性の不足や選択肢の多さが影響しています。
これらの課題に対処するためには、効率的なメニュープランニングツールの利用、簡単な清掃技術の導入、料理スキルを向上させるための教育プログラムの提供などが有効です。
Q4:家族からの料理に対する評価や期待にどのような感情を抱いていますか?
内容 | 回答数 |
期待に応えなければならないと感じる | 117人 |
支持されていると感じる | 104人 |
評価されていないと感じる | 79人 |
「期待に応えなければならない」と感じる人が多く、これは料理をする人々が家族からのプレッシャーを感じていることを示しています。このような感情は、料理を楽しむことよりも義務として捉えることが多く、ストレスを感じる原因になることがあります。
一方で、「支持されている」と感じる人も多く、肯定的なフィードバックが料理のやる気を引き出していることがうかがえます。ただし、「評価されていない」と感じる人もいるため、家族間のコミュニケーション不足や期待の食い違いが影響している可能性があります。
家族が料理にどう関わり、どう支えるかが、料理をする人の感情に大きく影響することが明らかです。家族が一緒に料理の価値を認め、感謝を表すこと、または料理の負担を共に分かち合うことが、ストレスを軽減し、料理の楽しみを増すために重要です。
Q5:料理をしなくて済む日はどのように過ごしますか?
内容 | 回答数 |
自分の趣味に時間を使う | 130人 |
ただリラックスする | 106人 |
家族との時間を楽しむ | 37人 |
追加の仕事や副業をする | 27人 |
料理から一時的に解放されると、多くの人が趣味の時間を楽しんだり、リラックスする選択をしています。これは、日々の料理が個人の自由時間やリラクゼーションにどれだけ大きな影響を与えているかを示しています。
料理をしない日に得られる時間が趣味や自己ケアに使われることは、精神的な健康にとっても大切なことです。
家族とのひとときを楽しむ人や追加の仕事に取り組む人が比較的少ないことから、日常の忙しさがこれらの活動の機会を限定しているかもしれません。このような結果を受け、料理にかかる時間を減らし、もっと豊かな個人や家族との時間を確保できるよう、便利なサービスやツールの開発が期待されます。
Q6:料理に対するモチベーションを高めるために必要だと思うものは何ですか?
内容 | 回答数 |
料理スキルの向上 | 92人 |
家族からの助けや協力 | 71人 |
より多くの時間 | 62人 |
インスピレーションを得る新しいレシピ | 43人 |
より良いキッチン用具 | 32人 |
料理のモチベーションを高めるためには、「料理スキルの向上」が最も求められており、次いで「家族からの助けや協力」も重要だと感じている人が多いです。これは、料理の自信と技術がモチベーションを向上させるとともに、家族のサポートが料理の楽しみを増し、負担を減らす助けになっていることを示しています。
また、「より多くの時間」が必要とされているのは、忙しい現代生活の中で料理に十分な時間を割くことの挑戦を映し出しています。新しいレシピからのインスピレーションや効率的なキッチン用具も、料理を新鮮で楽しい活動に変えるために役立っています。
これらの結果を受けて、料理教育の強化、家族全員の料理への参加を促す文化の育成、時間管理の改善、革新的なレシピの提供、キッチン技術の進歩が、料理への情熱を再燃させる手助けになると考えられます。
Q7:もし家事負担を軽減できるサービスがあれば、どのようなものに興味がありますか?
内容 | 回答数 |
完成品の宅配弁当 |
122人 |
食材宅配サービス |
92人 |
栄養やレシピのプランニングサポート |
49人 |
家事全般のアウトソーシングサービス |
37人 |
アンケート結果によると、「完成品の宅配弁当」に関心を持つ人が多いことがわかります。これは、料理にかかる時間を完全に省き、すぐに食事を楽しめる便利さが魅力的であるためです。
また、「食材宅配サービス」にも多くの関心が寄せられており、食材の準備の手間を減らしつつ、一定の料理体験を維持したいと考える人が多いようです。「栄養やレシピのプランニングサポート」と「家事全般のアウトソーシングサービス」への関心も見られ、これは料理だけでなく他の家事の負担を軽減したいという願いからです。
これらのサービスへの高い関心は、日々の家事の負担を減らし、もっと自由な時間を確保して生活の質を高めたいという希望が反映されています。
Q8:料理をしない日に代わりにどのような食事対策をしていますか?
内容 | 回答数 |
簡単なインスタント食品や冷凍食品を利用する |
136人 |
テイクアウトを利用する | 74人 |
外食をする | 73人 |
宅配食を注文する | 17人 |
料理をしない日には、多くの人が「簡単なインスタント食品や冷凍食品を利用する」という選択をしています。
これは、現代の忙しい生活スタイルの中で手軽さと迅速な食事の準備が重宝されるためです。テイクアウトや外食も一定の人気を博しており、これらが料理からの小休止や、さまざまな食べ物を楽しむ機会を提供しています。
一方、宅配食を利用する人は比較的少ないですが、これはコストや利用の便利さが影響しているかもしれません。このような傾向は、多忙な中でも健康的かつ多様な食事を手軽に取り入れたいという現代のニーズを映しており、食事提供サービスのさらなる改善と展開が望まれています。
Q9:料理に対する興味や情熱が低下した原因は何だと思いますか?
内容 | 回答数 |
毎日の繰り返しに飽きたから |
126人 |
他の家事や仕事とのバランスが難しいから | 103人 |
健康上の理由や体力の問題 | 42人 |
家族からの反応が乏しいから | 29人 |
料理に対する興味や情熱が低下している主な理由として、「毎日の繰り返しに飽きた」という声が多く、料理の日常が多少単調に感じられることが原因のようです。これは料理に新鮮さや創造性を加えることの重要性を強調しています。
また、「他の家事や仕事とのバランスが取りにくい」との回答もあり、忙しさが料理への興味を減少させていることを示しています。体調や体力の問題が料理活動を難しくしているケースもあり、このような状況も見受けられます。
さらに、「家族からの反応が少ない」と感じることが、料理への情熱を保つ上で障害となっていることもあります。これらの課題に対処するには、料理のバリエーションを増やすこと、効率的な時間管理、体に優しい調理法の提案、家族の積極的な関与が助けになるでしょう。
アンケート結果のまとめ
このアンケート結果から、料理に対する負担として時間と労力が特に重要な障壁であることが明らかになりました。
多くの回答者が日常の料理を大きなストレスと感じており、特にメニュー決定や後片付けに負担を感じています。家族からの期待やサポートの有無が、料理のモチベーションに大きく影響していることも分かりました。
効率的なキッチンツールや簡単で美味しいレシピの提供、家族全員での料理への参加が解決策として有効であることが示されています。料理を楽しむためには、技術の向上やコミュニケーションの改善が鍵となり、これらが料理の時間を価値あるものに変える可能性を持っています。
調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年6月11日~6月18日
調査対象:全国の自炊料理経験のある 20~60代
サンプル数:300人